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歯周病で失った骨は再生できる|歯周組織再生療法
こんにちは。
大阪府箕面市船場の歯科・歯医者、TASUKU DENTAL OFFICE(タスクデンタルオフィス)の筒井佑(たすく)です。
今回は、「歯周病で失った骨は再生できる」というテーマでお話します。
歯周病は進行に伴って「骨」が溶けていく病気であり、重度に進行すると抜歯に至ります。
特に、レントゲン写真のような、歯周炎による垂直的な骨欠損(くさび状の骨欠損)は10年間放置すると約47~68%もの歯が抜歯に至るという報告があり、垂直的な骨の吸収は歯周病における重大なリスクファクターであることがわかります。
(Papapanou PN,Wennstrom JL. The angular bony defect as indicator of further alveolar boneloss. J Clin Periodontol 1991)
また、歯周ポケットが7mm以上の深さになると、歯の喪失するリスクが64倍になるとの報告もあるため、歯周ポケットが7mm以上伴う垂直的な骨の吸収があるような歯は、歯周病の重篤化を加速させ、かなり高い確率で歯を失うことが容易に予測できます。
(Giedre Matuliene , Bjarni E Pjetursson, Giovanni E Salvi, Kurt Schmidlin, Urs Brägger, Marcel Zwahlen, Niklaus P Lang. Influence of residual pockets on progression of periodontitis and tooth loss: results after 11 years of maintenance. J Clin Periodontol 2008)
このような、深くなった歯周ポケットや吸収してしまった骨(歯槽骨)は、歯ブラシや定期的な歯石取り・メインテナンスだけでは改善せず、積極的な歯周病治療を(歯周外科治療)を行う必要があります。
垂直的な骨の吸収は、「歯周組織再生療法」といわれる「骨の再生治療」が適応できる可能性が高く、歯周炎により失われた骨を再生し、健康な状態に回復させることができます。
「歯周組織再生療法」は歯周外科治療の一つで、外科処置により、歯の周囲に付着した歯石やバイオフィルム(細菌の塊)を徹底的に除去し、その後、骨が吸収している部位に、骨の再生を促す薬剤(エムドゲインやリグロスと言われる成長因子)を塗布することで、歯の周囲に骨の再生を起こさせる、非常に有効な治療方法になります。
歯周組織再生療法が歯周病の全ての患者様に適応できるわけではありません。歯周病の精密検査を行い、患者様個々の骨の状態を正確に把握する必要があります。
また、喫煙されている方や重度の糖尿病の方は歯ぐきの治癒が不良になりやすいため、歯周組織再生療法による十分な骨の再生が期待できません。
そのような方には手術前に、禁煙や糖尿病のコントロールをご指導させていただきます。
歯周組織再生療法は、誰でも簡便にできる治療ではないため、高度な技術や専門的な知識を有している歯周病治療に特化した歯科医院で施術されることをお勧めします。
さらに、歯周組織再生療法による骨の再生治療を成功させるためには、術者の技術力だけでなく、歯科衛生士による徹底したサポートに加え、患者様ご自身の日々のお口のケアも必須となり、歯科医師・歯科衛生士・患者様が三位一体となって取り組むことが重要であると言われています。
当院では、医院全体として歯周病治療に力を注いでおり、豊富な知識と経験を有した歯科医師と歯科衛生士が全力で患者様をサポートしていきます。
当院では、歯周病治療を専門としており、高度な技術を持ち合わせた経験豊富な歯周病認定医が治療を担当いたしますので、安心してください。→歯周組織再生療法の費用について
「歯周病が進んでいると言われた」「歯周病で歯を失いたくない」「定期的なクリーニングに通っているのに歯周病が進行している」などのお悩みがある方は、是非一度当院へご相談ください。
監修者情報院長 筒井 佑
日本国内でもトップレベルの歯周治療、インプラント治療、噛み合わせ治療など総合治療を専門とした貴和会歯科診療所に勤務し、佐々木猛先生をはじめとする著名な先生方のご指導のもとで、10年間研鑽を積んでまいりました。全ての分野においてより専門性の高いレベルで臨床に取り組み、1本の天然歯を残す治療から全顎的な治療に至るまで数多くの難症例にも対応いたします。