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歯を失うと認知症になりやすい
こんにちは。
大阪府箕面市船場の歯科・歯医者、TASUKU DENTAL OFFICE(タスクデンタルオフィス)の筒井佑(たすく)です。
今回は、「歯の欠損と認知症との関係」についてお話します。
認知症は、高齢期において生活の質(QOL)を著しく低下させ、その患者数は増加傾向にあることから、社会的な問題となっています。また、平均寿命と健康寿命に約10年の差が生じており、この10年は寝たきりや認知症により健康とは言えない状態で生活を余儀なくされるケースも多く、対応策が望まれるところであります。
また、認知症の病態は多様であり、その原因の一つとして「咀嚼能力の悪化」が近年着目されています。
【咀嚼能力の低下による認知症の発症メカニズム】
① 栄養摂取の悪化による影響
咀嚼能力が低下すると、摂取可能な食品が制限され、食品摂取の多様性の低下は認知機能の低下と関連があると報告されています。
② 咀嚼運動による脳の活性化への影響
咀嚼運動は脳の血流量を増加させ、脳のさまざまな部分を活性化させることが報告されています。つまり、咀嚼能力の低下は、脳の活動性を低下させ、最終的に、認知機能低下へと悪影響を及ぼすと考えられています。
【歯を失うと認知症のリスクが高くなる】
歯を喪失することで、咀嚼能力は低下します。特に、奥歯の喪失は著しく咀嚼能力を低下させると言われています。
残存する歯数が20歯未満の場合、認知機能障害となるリスクが約2.2倍高くなると報告されています。
さらに、歯の本数が少なくても、歯を回復している方と歯を失ってそのまま放置している人を比較すると、そのまま放置している方が認知症のリスクが高くなると報告されています。
特に、奥歯を喪失している方は約1.6倍もリスクが高くなると言われており、噛む力が低下してしまうとさらに認知機能が低下するとも言われています。
つまり、お口の機能と認知症との関係性において、より多くの歯が維持され、より強い咬合力(噛む力)が維持されている方が、認知機能の低下を抑制できると結論づけれます。
もし、歯を失ったとしても、適切に歯を回復し、咀嚼機能を回復させることで、認知機能の低下を予防することができます。
「歯を失ってそのまま放置してしまっている」
「歯を失った後の治療法を悩んでいる」
「今後、歯を失いたくない」 など
お口のことでお困りな方は、当院へお気軽にご相談ください。
歯を失わないためには予防治療(定期検診)が不可欠です。
歯を失ってしまった場合には、歯の回復が必要です。
当院では、10年20年先を見据え、やり直しのない治療を目指して治療方針をご提案しております。
些細なお悩みやご相談でも構いません。
監修者情報院長 筒井 佑
日本国内でもトップレベルの歯周治療、インプラント治療、噛み合わせ治療など総合治療を専門とした貴和会歯科診療所に勤務し、佐々木猛先生をはじめとする著名な先生方のご指導のもとで、10年間研鑽を積んでまいりました。全ての分野においてより専門性の高いレベルで臨床に取り組み、1本の天然歯を残す治療から全顎的な治療に至るまで数多くの難症例にも対応いたします。